実は一時的!?白さびとめっきのあれこれ

~マルコ工業のメルマガ20246月号~

 

 

 

皆様、こんにちは!

マルコ工業です。

 

今回の写真は弊社、マルコ工業がある茨城県の名所、ひたち海浜公園のネモフィラです!

満開のタイミングで弊社社員が撮影してきた写真ですが、今年のネモフィラはここ数年でも一番だといわれるほどだったそうです。

 

さて、今回のメルマガは、白さびについてです。

金属に携わる皆さまにとって、さびとは聞きたくない単語かもしれませんが、今回ご紹介する白さびは通常のさびとは何やら違うとのこと…。

ぜひ最後までご覧ください!!

(本メールはお名刺交換をさせていただいた方へお送りしております。)

 

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~今号の目次~

■実は一時的!?白さびとめっきのあれこれ

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実は一時的!?白さびとめっきのあれこれ

 

皆さまは白さびというさびを聞いたことがあるでしょうか?

通常、「さび」と聞くと、鉄を浸食してやがてボロボロにしてしまうあの「さび」を思い浮かべると思いますが、今回ご紹介する【白さび】は、通常聞くさびとは全く別の現象です。

 

 

 

写真のように、表面に白い粉が付着しているように見えるのが【白さび】です。

 

【白さび】は、亜鉛めっきの表面でよくみられる現象で、その正体は、亜鉛の酸化物です。

というわけで、まずは【白さび】の正体についてご紹介いたします。

 

なぜ白さびが生じるのか…

白さびの正体についてお答えする前に、まずは弊社が取り扱う溶融亜鉛めっきについて簡単に紹介しなければいけません。

 

詳しくは、弊社のwebページに譲りますが、すごーくざっくり、簡単にいうと、鉄などの鋼材を、溶かした亜鉛の液体の中にドプンと浸すと、鋼材の表面で鉄と亜鉛が合金反応を起こして金属結合するので、長く防食効果を発揮するはがれないめっきができる、というものです。

 

以前、「やけ」についてメルマガで紹介した際にもお伝えしましたが、この合金反応、瞬間的に終わるのではなく、時間をかけて進んでいきます。

今回の主役である【白さび】は、この合金反応が進んでいる序盤の状態で起きやすく、まだ合金反応が終わってない表面の亜鉛が、チョークの粉のような、白色粉末がかさばった亜鉛の酸化物になったものなのです。

これが、白さびの正体でした。

なお、白さびは、白色粉末がかさばったものなので、時間がたつと落ちていくという、一時的にみられるものでもあります。

 

 

 

耐食性はどうなのか…

さて、白さびの正体が分かったところで、次に気になるのは、品質面。

白さびが生じためっき製品の品質はどうなのか、耐食性に欠陥は生じないのか…。

白さびが生じていると、外見上浸食されているように見えることもあるので、気になるところだと思います。

 

しかし、結論から言うと、ご安心いただいて大丈夫です!

白さびが生じても、耐食性には全く問題ありません。

 

 

 

「合金反応が進んでいる序盤の状態で起きやすく、まだ合金反応が終わってない表面の亜鉛が、チョークの粉のような、白色粉末がかさばった亜鉛の酸化物」と紹介しましたが、つまりは、鋼材の表面側、図でいうと鉄地側の方には、合金層ができており、しっかり鋼材を覆い守っています。

図でいう表面の亜鉛層で、白さびが生じることがありますが、白色粉末がかさばったものなので、時間がたてば落ちますし、そもそも合金層で守られている鋼材への影響はないのです。

 

JIS規格H8641にも、溶融亜鉛メッキにおいては、「メッキ表面に現れる耐食性にはほどんど影響ない」と白さびについて記載あり、「白さびなどによって合否を判定してはならない」と、品質的に欠陥として扱う問題ではないと定められてあるので、ご安心いただいて大丈夫です!!

 

見た目が気になるところですが、こちらも時間がたてば、通常部との差異がなくなるので、ご安心ください!!

 

どうしても白さびというその名前と、見た目から、品質に疑念を感じてしまう白さび。

しかし、その実状は、品質に問題なく、見た目も時間が解決するものなのです。

なんだかインパクトだけが強い出オチキャラのような奴ですが、もし、
「これは白さびなのだろうか?浸食されていないだろうか?」
と不安になったり、
「本当に大丈夫なのか、もう少し白さびについて詳しく教えてほしい」
と気になった際は、マルコ工業の営業まで、お気軽にお問い合わせください!

 

 

 

最後までお目通しいただきありがとうございます!

次号もよろしくお願いいたします。